【今日のアルバム】きのこ帝国 - 『フェイクワールドワンダーランド』(2014)
活動休止しないでよ・・・・
ようやく帰省できてこともあり、労働から解放され、テンションぶち上っています。
昨日の朝に、東京から帰ってきたんだけど、東京から離れる瞬間はいつだって興奮する。
東京は嫌いじゃないけど、規模大きすぎて嫌になりますわ。
で、新幹線に乗ってる間にアルバム3枚くらい聴いていて、その内の1枚が今日のアルバム、きのこ帝国の『フェイクワールドワンダーランド』。
きのこ帝国といえば、今年活動休止を発表したんだよね。
マジで悲しい。最新アルバムに失望して、活休を発表するまでは実はあんまり聴いてなかったんだけど。
きのこ帝国のこと知らない人が万が一いるかも知らないけれど、一言で言い表すなら、日本のシューゲイザーバンド。あと、ボーカルの佐藤さんが滅茶苦茶きれい。
で、最初の方はすんごいザ・シューゲイザーみたいなことしてたんだけど、2ndアルバムの『フェイクワールドワンダーランド』はそれまでのシューゲイザーサウンドと邦ロックを上手く組み合わせたようなアルバムになっている。
どう?聞いただけで「これ、絶対大好物やん」って組み合わせでしょ?
ちなみに初期の初期はこんな感じ。
きのこ帝国 (Kinoko teikoku) - WHIRLPOOL
脳天が突き抜けそうなほどのクリアで瑞々しいギターサウンド。これぞまさにシューゲイザー。というかマイヴラ。
で、『フェイクワールドワンダーランド』の人気曲である『クロノスタシス』はこんな感じ。
佐藤さんキレイだなあ・・・ってそこじゃなくて。
急に普通のポップソングになっちゃって、と思いきやギターの音は相変わらずソリッドで良き。
コンビニでスリーファイヴオーエムエルの缶ビールを買いたいと思ってた時期が僕にもありました。
最近は飲み会以外では飲酒しないルールを守ってるので、コンビニで酒を買いたいとも思わないけど。
このアルバムの良さはなんといっても、サウンドは硬派で鋭いんだけど、メロディーはポップで、非常に聴きやすい内容になっているのと、バンド自体のクリエイティヴィティが最高に調子がよい時に録音されたということ。
『疾走』とかまさにそう。
ただ、悔やまれるのがあまりにも早く出すぎた傑作というか、オアシスの2ndみたいにアルバムを出す度にこの作品と比べられるのは酷だなとは思う。
そんなこと言ってる自分も、去年出た『タイム・ラプス』というアルバムがあまりにもただのギターロックになってるのに本当にがっかりしたんだけど。
次のアルバムからメジャーデビューしたのは良いけど、ずっと初期が良かったって言われ続けてるのは見てて悲しいと同時に同意せざるを得ない部分があるのがなんとも。
『フェイクワールドワンダーランド』の良いところはシューゲイザー:ポップの割合が7:3くらいになってることなのに、これ以降よりポップになっていくのは「それは違うやろ・・・・!」っていうもどかしい思い。
もちろん、これは俺の勝手な希望であって、実際そうじゃないという思う人も多いと思う。
けど、俺がきのこ帝国に求めていたのは暗さ。そう、暗さなんだよっ!。
『フェイクワールドワンダーランド』の心をえぐるようなサウンドと歌詞とメロディー、そしてボーカルの佐藤さんの鋭い歌声。
未だにきのこ帝国にこれを追い求めている自分がいるし、去年の『タイム・ラプス』も好きにはなれないながらも『中央線』みたいな初期の名曲に負けず劣らずな曲もあった。
最近ソロのアルバムも出たけど、初期のスタイルに戻るつもりは無いみたい。
でも、これでいいのかもしれない。『フェイクワールドワンダーランド』は一つの到達点だった。もう同じことは繰り返さなくてもいいのかもしれない。
ただ、寂しいなあ。きのこ帝国が活動しないなんて。数少ない好きな邦楽のロックバンドなのに。