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音楽系です。大学生です。

【今日のアルバム】Vampire Weekend - 『Father of the Bride』(2019)

期待を裏切らないバンド

 

 

 

ファーザー・オブ・ザ・ブライド(特典なし)

ファーザー・オブ・ザ・ブライド(特典なし)

 

 

 

急にあれだけど、みんな洋楽なんか興味ないよね。

 

そりゃ、言語が違うってのもあるけどさ、ロック好きですとか言っても実際は邦ロックだけじゃんとかね、洋楽ロック好きですとか言ってる人も何が好きか見たらボン・ジョヴィだったりとかさ。

 

いや、別にボン・ジョヴィが悪いわけじゃないんだぜ。

 

マジでみんな最近の洋楽とか興味無いんだなって。

 

まあ、別に僕も最新のエンタメとかに興味あるわけじゃなくて、音楽に、特にロックの話題に反応してるだけなんだけど。

 

今、日本以外の音楽で何が世間で流行ってるかって考えたら、BTSを筆頭としたK-POP勢だよね。

 

最近じゃ僕も以前より邦楽を聴く機会を意図的に増やしてる。

 

だって音楽の話題になったとき洋楽の話題になんかならないし、ビリー・アイリッシュですら通じるかわからないしな。(レコード会社の人とかはすごい努力されてると思います)

 

最近の邦ロックのバンドも音楽的な影響が洋楽からきているのなんていなくなってきた。

 

洋楽の影がどんどん薄くなってきてる昨今。クイーンを世界に先駆けて人気者にした空気は無くなりつつあると思う。

 

みんなサビが大好きだもんね。お決まりのパターンからサビでドカーンってね、ついでに転調とかしてさ。そういう意味ではスピッツの新作とか挑戦的だったけど。

 

みんな段々内向きになりつつあるんだよ。音楽だけじゃなくてね。

 

外に目を向けなくなってんだよ。僕を含めてね。

 

多分、僕の親の世代に洋楽が人気だったのはまだまだ日本は世界から遅れているっていう感覚があったからじゃないのだろうか。

 

あくまで、推論だよ。

 

あのビートルズの来日まで実現させた国がどうしてこうなってしまったのだろう。

 

決して外国のものがすべて正しいわけじゃないけどポップミュージックは絶対的に日本<海外だし。

 

前置きというか僕の愚痴が長くなってしまったけれど、いくら洋楽が日本の中で衰退しようが聴かなきゃいけない名曲、名盤は日々生まれているんだ。

 

それがこれ、アメリカのインディーロックバンドVampire Weekendが今年の5月に出した6年ぶりの新作の『Father of the Bride』だ!

 

 

 

もう、めっちゃ良いからこれ。どれくらい良いかってこのアルバムはゴールデンウィークの間に出たんだけど、ゴールデンウィークが終わるのなんて全然悲しくなかったからね、僕。

 

しかも、同じ日にBig Thiefの今年を代表する名盤『U.F.O.F.』も出る始末。

 

やっぱり、ロック最高!、洋楽最高!ってなって、ゴールデンウィークで帰省してたんだけど、実家から東京に戻る新幹線の中でひたすらこれ聴いてた。

 

まあ、僕そもそもヴァンパイア・ウィークエンド(アルファベットで打ち込むのめんどくさくなったからカタカナにします。アルファベット表記の方がかっこいいけど)好きでも嫌いでもなかったんだよね。

 

だって見た目がこれだぜ。

 

 

 

もうなんか優等生だよね。優等生感が出すぎてるよエズラ・クーニグ。

 

写真の彼がヴァンパイア・ウィークエンドのギターボーカルのエズラ・クーニグだ。

 

もうね、ロックンロールの危ない感じは皆無だ。

アークティック・モンキーズのアレックスですらあんなにかわいかったのに遅れてきた反抗期のせいであんなに尖った感じになってしまったのに。

 

僕はインディーロックが好きだけど嫌いだからね。その象徴的な存在のヴァンパイア・ウィークエンドはやってる音楽は最高だけどライブの様子とかそんなに心に来るものは無いし、こういうのが最新のロックの代表ってなるのがあんまり好ましくなかったんだよね。

 

まあ、僕はもともとがハードロック大好き人間だからな。ああいう刺激的なスタイルが世界的な熱狂を生むと思ってたし、ロックが世界のトレンドになってる姿なんて生まれてからついぞ見たことがない。だからロック復権を願いすぎるあまりヴァンパイア・ウィークエンドをあんまり応援できなかった。

 

それに何だよ、あんなに出す作品全部が評価高くてさ。

 

俺が期待してたFoster The Peopleとか見てみろよ。いまや全米47位とかだぞ。

 

なのに、ヴァンパイア・ウィークエンドは2ndアルバムの『Ⅽontra』でもう全米1位とっちゃってそのあと今作に至るまでずっと1位。

 

嫉妬心しか湧いてこないね、もう。

なんでストロークスじゃなくてヴァンパイア・ウィークエンドが全米1位を取る世界線に生まれてきたんだろう。

 

ただね、この『Father of the Bride』はマジで良い。

 

だって、今までのヴァンパイア・ウィークエンドの3枚のあるアルバム全てが初めは全然ピンと来なかった僕が「これはすごい!これが名盤ってやつだ!」ってなったもん。

 

何が名盤かどうかなんて個人の感覚にしかすぎないけれど、色んなところで絶賛されてるから名盤に間違いない!

 

1曲目の『Hold You Now』からもうヤバイ。

 

 


Vampire Weekend - Hold You Now (Official Audio) ft. Danielle Haim

 

こんなに世界が混乱を極めている中で、ヴァンパイア・ウィークエンドが出した渾身の1曲目はなんとも包容力のある曲調、歌詞。

 

素晴らしいよね。僕は基本的に洋楽に限らず歌詞はあんまり重視しないんだけどさ、「僕は君を永遠に支えることはできないけど、今、君を抱きしめることは出来る」だってよ。

 

憎いね、いと恥ずかしだよほんと。

 

訳は僕が適当に訳したやつだから合ってるかはわからんけど本当に素晴らしいと思うよ。

 

僕はトランプ大統領以降のアメリカの分断ってのを念頭に置いたのかなって思ったけど正直分からん。

 

ただ、曲が素晴らしいってだけ。それだけで良いんだよね。

 

2曲目の『Harmony Hall』だって、その次の『Bambina』だって本当に素晴らしいとしか言えない出来。

 


Vampire Weekend - Harmony Hall (Official Video)

 

 


Vampire Weekend - Bambina (Official Audio)

 

 

さらに圧巻は4曲目の『This Life』。

 


Vampire Weekend - This Life (Official Video)

 

 

もうマジで良いよね、ヤバイよ、良すぎてニヤニヤが止まらないよ!

 

歌詞もめちゃくちゃ良いんだよ。でも、自分があんまり洋楽の歌詞を語るほど洋楽を分かってないから語るのはやめとく。

 

一応、18曲入りのアルバムで58分くらいあるんだけど一々全部に言及してたら疲れるから端的に言うと前半まで(10曲目の『Sympathy』くらいまで)は今年聴いたアルバムの中で1番好きな部分かもしんない。

 

前半までって書いたのは10曲目の『Sympathy』から少し雰囲気が変わってくるんだけど、それ以上に『Sympathy』以降に前半の9曲よりも好きな曲があんまりないってだけなんだけ。

 

『2021』とか『Stranger』とか良い曲多いんだけどね後半も。単純に前半が良すぎたというか、もちろん個人的な感想だけれども。

 

なんで、急にヴァンパイア・ウィークエンドの作品が一気に好きになったんかな。

 

この6年の間に辞めたメンバーのロスタムが僕に合わなかっただけか。

 

単純にエズラ・クーニグがギターサウンドを重視し始めたからか。

 

やっぱなんだかんだ言っても僕はギターの音が好きだね。弾いたこともないけど。

 

とにかく、このアルバムが名盤であることには変わりない。

 

最近の研究でヒットソングだったかが悲しい曲の割合が増えているって報告もあるし、僕自身も悲しい音楽ってのは好きだけど、元々音楽って楽しいものだよねってことをこのアルバムは教えてくれる。

 

楽しいってのはEDMとかで騒ぐってことだけじゃなくて、老若男女問わず様々な人の心に届く普遍的なものをこのアルバムは持っている。

 

たとえ、世界が混乱を極めていたって、悲しみが増えたって、音楽までがそれに合わせる必要は無い。

 

なんか色々語って僕キモいなあって思うけどキモいのは自覚してっから。

 

正直、僕なんて知識不足の塊だから音楽たくさん聴いてる人とか海外の事情に詳しい人から見たらクソみたいなこと言ってるかもしんないけど。

 

ガッコーのオベンキョーは人並みにできてもロックンロールの知識とかはあんまり無いからね、僕は。

 

ただ、有名なアルバムの名前を知ってたりちょっと聴いただけ。

 

20歳の大学生が適当に語ってることだからそこはあんまり気にしないでちょ。

 

とりあえず邦楽好きな人でもこのアルバムは聴くべき。

 

 

 

↓ 細野晴臣の曲をサンプリングした『2021』。

 


Vampire Weekend - 2021 (Official Audio)